子宮蓄膿症という病気は中高齢のメスのワンちゃんにしばしば起こる病気です。文字通り子宮に膿がたまる病気です。
症状は激しく、元気食欲消失、嘔吐下痢、腎不全等が多く数日の治療の遅れが命取りになってしまいます。今回来院されたAさんは、いち早くワンちゃんの異常に気づきました。「いつもと同じ量を食べるけど、食べる勢いがない」という程度でした。この時の気候は不安定で、体調的にそういうことがあってもおかしくはありません。しかし「おかしい」と思ったAさんは来院されたのでした。結果は子宮蓄膿症。手術してみると子宮は膿でパンパンでした。数日遅れたら子宮に穴が空いて腹膜炎を起こすかもしれなかったです。早期に異常を発見することはいかに大切なことか、改めて感じます。
(子宮の一部です。中に膿が溜まっています。)